タンポポの指輪

春先になると、うちの園では子供達と一緒に近くの公園へ出掛けて、ピクニックをするのが恒例行事となっています。

子供達は、お父さん・お母さんに作ってもらったお弁当と水筒を肩から掛けて、男の子と女の子のペアになって、手を繋いで公園まで歩いていきます。まず、ピクニックではお昼になる迄お花を見たり、虫を探したりして遊びます。私も子供達と一緒に遊んでいたのですが、その時私は大きなミスをしてしまったのです。

先輩保育士が、私にこう言いました。「みつる君見かけた?さっきから見当たらないのだけど…。」私は、その瞬間血の気が引きました…。 もし、みつる君の身に何かあったら、どうしよう…。そんな事ばかりを考えながら、必死に先輩保育士と一緒にみつる君を捜します。 みつる君は、私が担当の子だったのですが、ちょっと目を離している内にいなくなってしまったのです。 必死に探して、30分。少し遠くの方に、しゃがんで何かをしているみつる君の姿を見つけました。そして、急いでみつる君の方へ走って向かい、みつる君を抱き締めたのです…。

たんぽぽの指輪

みつる君は驚いた顔をして、私にこう言いました。「見つかっちゃったぁ…。先生にプレゼントがあるの!」 私は何だろうと思い、みつる君の手を見てみると、そこにはタンポポで作った指輪が。 なんと、みつる君はこれを私のためにこっそりと作っていたのです…。 私は嬉しさのあまり、泣いてしまいました…。子供は本当に素直で、天使なんだぁ…。そう初めて感じた時が、この時です。

肩たたき

その日は、少し先にある園の運動会の準備で前日徹夜をし、非常に疲れていました。 しかし、子供達には疲れを見せてはいけない!そう思い、気合いを入れて子供達の世話をしていました。 しかし、やはり子供達のパワーは凄まじいものがあり、頭がクラクラして、今にも倒れそうになってしまったのです…。 お昼寝の時間になり、子供達を寝かしつける時間になりました。一人の子がなかなか寝られず、私はずっとその子の横で付き添っていたのですが…。案の定、凄まじい睡魔が襲ってきたのです…。 そして、そのまま寝てしまい…。

かたたたき

そして、ふと気付くと、なんと、子供達が私の身体をマッサージしているではありませんか!? 私はどうした事か!?と思い、頭を整理させていると、子供達を寝かしつける際、私も寝てしまって、子供達は私が疲れている事に感づき、起きても私の事は起こさずに寝かせて置いてくれたのです…。

一人の子供が、こう言いました。「先生だって、疲れちゃうんだからきちんと寝なきゃダメですよ!!」 子供達の力は強くありませんが、子供達の気持ちは強く伝わりました…。こんな子供達を担当する事が出来て、本当に幸せだと感じた瞬間です。

木の生命

冬になると、うちの園では室内で遊ぶ事がほとんどになります。
やはり、外で遊べないからか、子供達の元気は爆発です…。片方でおままごとをしているかと思ったら、片方ではチャンバラ、喧嘩…。 それはそれは元気過ぎる教室なのですが、一人、さとみちゃんという女の子がずっと外を眺めていました。

外には、冬の木枯らしで枯れたケヤキが一本生えています。さとみちゃんは、ケヤキをじーっと見つめているのです。 さとみちゃんは、植物や虫があまり好きでは無いタイプなので、珍しいなぁと思い、話しかけてみました。 「さとみちゃん、何を見てるの?」 すると、さとみちゃんはこう答えます。 「ケヤキの木を見てるのぉ。あの木、今は元気無いけど、来年は元気になるんだよね?先生。」 私は、こう答えました。 「そうだよ♪今年も元気一杯生きたから、今休憩してるの。来年も、元気一杯になるよ♪」 すると、彼女はこう答えました。 「あの木はおじいちゃんみたいに、いなくならないんだぁ~。」 私は何も答える事が出来ませんでした。彼女のおじいちゃんは、肺ガンで先月死去。 木が一生懸命に生きているのを見て、おじいちゃんを思い出したのでしょう。 子供のストレートな感情。それに対応出来ず、まだまだ未熟な保育士だ…。と実感した時でした…。

夏の日差し

夏の日差し

夏になると、うちの園ではプールを利用して、水遊びをするのが恒例となっています。 しかし、私たち保育士は正直あまり嬉しくありません(笑)なぜかと言うと、日焼け…。夏の直射日光。それは、私たち保育士の肌を徹底的に痛めつけます…。

しかし!そんな事も言ってられません!子供達に事故の無い様に、一生懸命一緒に遊びます! 私たち大人は水遊びと言うと、服が濡れないか…等と一歩遠慮してしまう所があります。しかし、子供達は違います。 濡れるのなんてお構い無し!私たち保育士にも、じゃんじゃん水をかけてきます(笑)本当に無邪気で、楽しそうで…。 子供達の笑顔を見たとき、私達大人も、こんな風に目の前の楽しい事を全力で楽しめる時期があったんだ…。

今みたいに、世の中の汚い所を見ないで、セコセコしなくてよかったんだ…。なんて事を考えてしまいました。 子供達は、本当に天使です。私たち保育士の気持ちを若返らせてくれて、一緒になって全力で遊ばせてくれます。その時ばかりは、私も子供に戻る事が出来ます。 子供達の元気のおかげで、私まで元気になれた嬉しい体験でした♪

足し算…?

私たちの園では、遊びの時間に算数をします。
…と言っても、本当にお遊びで、指の本数を数えたりする程度なのですが、先日とってもかわいい行動をしている子がいたので、今回はその事を紹介させていただきます。

その子の名前は、たける君。数字や文字よりも、運動が好きなタイプの男の子です。 たける君と、その友達2人でビー玉の数を数えていました。たける君は、ビー玉を4個持っていたのですが、なぜかこんな事を言うのです。 「ボク、22個ビー玉持ってる!」 ん?どこをどう見ても、4個しかビー玉はありません…。私は、こう聞いてみました。 「指を使って数えてご覧?」 すると、たける君は右手で2個、左手で2個を数えました…。そして、両手を合わせて22個!と言うのです(笑) 2+2は出来なくても、22という数字はわかる。子供の突拍子も無い知識に、とても驚かされました(笑)

鼻水ぐじゅぐじゅ

最近では、3~4歳の子供でも花粉症の子がいます…。
そういった子は、いつも鼻の下を鼻水で濡らしていて、クレヨンしんちゃんのぼーちゃんみたいでかわいいのです(笑) 今回も以前登場した、たける君のお話。

たける君は、猛烈な花粉症…。いつもくしゃみをして苦しんでいます…。苦しさにあまり、先日このような言葉を言いました。 「こんな若い歳で鼻水じゅるじゅるだと、大人になったら鼻水になっていなくなっちゃうんじゃないかな…。」 こんな風に、たける君は何事も真剣に悩むのです(笑)本当にかわいいですよね♪ そんなたける君。好きな女の子の前だと、きちんと鼻をかみます。男子たるもの、女の前ではきちんとした身なりで! たける君…。そこらへんにいる若者よりもしっかりしています(笑